
「実家の解体を考えているけれど、隣の家との距離が近すぎて心配…」
「工事中に万が一、お隣の壁にヒビが入ったら、責任はどうなるの?」
解体工事を検討されるお客様から、このような不安の声をいただくことは非常に多いです。特に大阪や関西エリアは、古い長屋や建物が密集している地域が多く、解体工事における「隣家への影響」は避けて通れない重要課題です。
こんにちは。大阪府泉大津市を拠点に、関西全域で年間100件以上の解体工事を行っている株式会社サポートプランです。私たちはこれまでに数多くの現場で、お客様の「もしも」の不安と向き合ってきました。
この記事では、解体工事における「隣家補修」のすべてを包み隠さず解説します。トラブルの事例から費用相場、責任の所在、そして何より大切な「トラブルを起こさないための予防策」まで、プロの視点で徹底的にお伝えします。
解体工事における「隣家補修」の基礎知識
隣家補修とは何か?
隣家補修とは、解体工事の影響によって近隣の住宅(隣家)に生じた損傷を修理・復元することを指します。
解体工事は、どんなに慎重に行っても振動や粉塵が発生する作業です。そのため、意図せず隣家の外壁、屋根、塀などに影響を与えてしまうリスクがゼロではありません。
なぜ大阪・関西ではトラブルになりやすいのか?
私たちが活動する大阪府(特に泉大津市周辺や大阪市内)や関西の都市部には、以下のような地理的・建築的特徴があります。
- 建物同士の距離が極端に狭い(狭小地):隣家との隙間が50cm未満という現場も珍しくありません。
- 長屋(連棟住宅)が多い:壁や屋根を共有しているため、切り離し解体の難易度が高いです。
- 築古物件が多い:解体する家だけでなく、隣家も築年数が経過していることが多く、わずかな振動でも影響が出やすい状態です。
こうした条件下では、一般的な戸建て住宅の解体以上に、高度な技術と細心の配慮が求められます。
解体工事でよくある隣家トラブル事例5選
ここでは、実際に全国で報告されているトラブル事例を紹介します。「まさか自分の家ではないだろう」と思っていても、リスクを知っておくことが大切です。
事例1、振動による外壁・内壁のヒビ割れ(クラック)
最も多いのが「振動」によるトラブルです。重機が壁を壊す際や基礎を撤去する際の振動が地盤を伝わり、隣家の外壁モルタルや室内のクロスに亀裂が入ることがあります。
特に、隣家が古い場合、「元々あったヒビなのか、今回の工事でできたヒビなのか」で揉めるケースが後を絶ちません。
事例2、足場や重機の接触による破損
狭い現場で重機を旋回させた際にアームが隣家の軒先に接触したり、足場の組み立て中に単管パイプが隣家の窓ガラスに当たって割れてしまうケースです。
これは完全に施工業者の不注意(過失)ですが、熟練度が低い作業員がいる現場では起こりうる事故です。
事例3、長屋(連棟)切り離し後の雨漏り
大阪に多い長屋の解体では、切り離した後の隣家の壁(元々の境界壁)の処理が重要です。適切な防水処理や補修を行わないと、そこから雨水が侵入し、隣家で雨漏りが発生します。
これは構造的な理解不足による施工不良が原因です。
事例4、飛散物による被害
解体中にコンクリート片や屋根瓦の破片が飛び散り、隣家の車を傷つけたり、カーポートの屋根を破損させたりする事例です。
また、強風の日に養生が不十分で、大量の粉塵が隣家の洗濯物を汚してしまうトラブルも頻発します。
事例5、地盤変動による家の傾き
解体工事で地中の基礎杭などを引き抜いた際、地盤に空洞ができたり緩んだりすることで、隣家の地盤が沈下し、家が傾いてしまう重大なトラブルです。
ドアが開閉しにくくなるなどの症状が出ます。
隣家補修の費用相場と責任の所在
万が一、隣家を傷つけてしまった場合、修理費用の責任は誰にあるのでしょうか?また、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
責任の所在、基本は「解体業者」だが…
民法第716条(注文者の責任)により、原則として解体工事による第三者への損害賠償責任は「請負人(解体業者)」が負います。発注者(施主様)は、無理な注文や不適切な指示を出していない限り、賠償責任を負うことはありません。
【注意!】施主様が責任を問われるケース
ただし、以下のような場合は施主様にも責任が及ぶ可能性があります。
- 明らかに技術力不足とわかる激安業者を、リスクを知りながら採用した。
- 「近隣挨拶は不要」「養生なしでいいから安くして」など、不適切な指示をした。
- 業者が倒産して連絡が取れなくなった(土地工作物責任などが問われる可能性)。
隣家補修の費用相場リスト(目安)
損傷の程度によりますが、一般的な補修費用の目安は以下の通りです。
| 補修箇所 | トラブル内容 | 費用相場(目安) |
|---|---|---|
| 外壁 | ヒビ割れ(クラック)補修 | 5万円〜20万円 |
| 外壁 | サイディング張り替え(部分) | 10万円〜30万円 |
| 屋根 | 瓦のズレ・割れ交換 | 3万円〜15万円 |
| 窓ガラス | ガラス交換 | 2万円〜5万円 |
| カーポート | 屋根パネル交換 | 3万円〜10万円 |
| 車 | ボディのキズ修理・塗装 | 5万円〜30万円 |
| 長屋壁 | 切り離し後の外壁補修・防水 | 50万円〜150万円 |
解体業者が加入する「損害賠償保険」の重要性
良心的な解体業者は、万が一の事故に備えて「請負業者賠償責任保険」などに加入しています。これにより、隣家の修理費用は保険でカバーされます。
見積もりの段階で、「もし隣の家を傷つけたら、保険で対応できますか?」と必ず確認してください。保険未加入の業者は、トラブル発生時に「金がない」と逃げるリスクがあります。
トラブルを未然に防ぐ!最強の予防策チェックリスト
トラブルは「起きてから対処する」のではなく、「起きないように予防する」ことが最も重要です。サポートプランが実践している予防策をご紹介します。
1、工事前の「家屋調査」は必須
工事が始まる前に、隣家の現状(ヒビの有無、傾きなど)を写真や動画で記録させてもらうことを家屋調査といいます。
これを行っておくことで、工事後に「ヒビが入った!」と言われた際に、それが「元々あったもの」なのか「工事によるもの」なのかを客観的に判断できます。
私たちサポートプランでは、近隣の方の許可をいただいた上で、可能な限り事前の記録を行っています。
2、近隣挨拶の質を高める
実は、トラブルの多くは「感情のもつれ」から始まります。「いきなり大きな音がし始めた」「挨拶もない」という不満がベースにあると、些細なホコリ一つでもクレームになりかねません。
私たちは、工事の1週間〜10日前には必ず近隣へご挨拶に伺い、工期や作業内容、緊急連絡先を明記したタオルなどの粗品をお渡ししています。「顔が見える関係」を作ることが、一番の防災です。
3、養生と散水をケチらない
見積もりが極端に安い業者は、養生シート(防音・防塵シート)を薄いものにしたり、隙間だらけの設置をしたりしてコストを削ります。また、散水(水撒き)の人員を減らすため、ホコリが舞い放題になります。
しっかりとした足場と養生は、隣家を守るための防壁です。ここにお金をかける価値は十分にあります。
4、業者選びの基準を見直す
業者選びでは、以下の質問をしてみてください。
- 「過去に近隣トラブルはありましたか?その時どう対応しましたか?」
- 「損害保険には加入していますか?証券のコピーを見せてもらえますか?」
- 「長屋の切り離し実績はありますか?」
これらの質問に即答できない、あるいは嫌な顔をする業者は避けるべきです。
万が一トラブルが起きた時の対処方法の流れ
どれだけ対策をしていても、予期せぬ事故は起こり得ます。もしトラブルが発生したら、以下の手順で冷静に対応しましょう。
- ただちに工事を中断し、現状を確認する
被害の拡大を防ぐため、作業をストップします。 - 施主様と近隣の方へ速やかに報告・謝罪
隠蔽は最悪手です。「まずは誠意を持って謝罪し、事実は事実として認める」ことが解決への近道です。業者が謝罪するのは当然ですが、施主様も一度顔を出されると、相手の怒りが収まりやすくなります。 - 被害状況の記録と保険会社への連絡
日付入りで写真を撮り、解体業者が加入している保険会社へ連絡を入れます。 - 補修方法と日程の協議
「いつまでに」「どのように」直すかを書面で取り決めます。口約束は避けましょう。 - 補修工事の実施と完了確認
専門業者によって補修を行い、隣家の方に納得していただいて完了となります。
よくある質問(FAQ)
Q. 隣家が近すぎて足場が組めないと言われました。解体できますか?
A. はい、可能です。足場が組めないほどの狭小地の場合、「手壊し解体」という手法で、重機を使わずに職人が手作業で解体を進めることがあります。また、隣家の敷地を一時的にお借りする交渉を行うこともあります。大阪の住宅密集地での実績が豊富なサポートプランにご相談ください。
Q. 解体工事中、隣家のエアコン室外機や給湯器が邪魔になる場合は?
A. 事前に隣家の方にお願いして、一時的に移動させていただいたり、養生カバーをかけて保護したりします。勝手に触ることは絶対にせず、必ず許可を得てから対応します。
Q. 長屋の切り離し解体で、隣家の壁補修費用は誰が払うのですか?
A. 基本的には「解体する側(施主様)」が負担することが一般的です。切り離すことで剥き出しになる隣家の壁は、そのままでは雨風に耐えられないため、トタンやサイディング等で補修する必要があります。これは解体工事とセットで考えるべき費用です。
Q. 地震で隣家にヒビが入ったのか、解体工事のせいかわからない時は?
A. このような曖昧なケースを防ぐために「事前調査」が重要です。もし事前調査がなく判断が難しい場合は、第三者の建築士や調査機関に依頼して因果関係を調査することもあります。
解体工事の隣家補修は「事前の備え」が全て
解体工事における隣家補修トラブルは、決して他人事ではありません。しかし、信頼できる業者を選び、事前の調査や挨拶を丁寧に行うことで、ほとんどのトラブルは防ぐことができます。
「安いから」だけで業者を選ぶのではなく、「どれだけ近隣への配慮をしてくれるか」「万が一のときにきちんと対応してくれるか」という視点で業者を選ぶことが、後悔しない解体工事の第一歩です。
サポートプランでは、初めての解体工事でも安心していただけるよう、丁寧な説明と誠実な施工を心がけています。
解体工事でお困りのことがあれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。大阪泉大津を拠点に、関西エリア全域で対応しています。
