【解体業者の選び方】失敗しない7つの手順と注意すべきポイント

重機

こんにちは。大阪の泉大津で解体工事を行っているサポートプランです。

「解体業者ってどうやって選べばいいの?」
「初めての解体工事で何から始めればいいかわからない…」
「悪徳業者に騙されたくない!」

そんなお悩みをお持ちの方に向けて、年間100件以上の解体工事を手がける現場の経験から、解体工事のスタートからアフターケアまで、失敗しない業者選びと工事の進め方を解説します。

目次

なぜ解体業者選びが重要なのか?

解体工事は、人生で何度も経験することではありません。だからこそ、業者選びを間違えると取り返しのつかないことになります。

解体業者選びを間違えてしまうと、あとで思わぬ費用がたくさんかかったり、ご近所から多数の苦情が舞い込んできたり、新しく家が建てられなくなったりします。

安い解体業者を選ぶ際、選び方を間違えると特にトラブルが発生しやすくなります。

実際にあった深刻なトラブル例

解体業者選びを間違えると、

  • 不法投棄で解体業者が責任を負う→ただし施主への影響もある
  • 近隣の家にひび割れが生じ、賠償責任を負った
  • アスベスト処理が不適切で健康被害の恐れ
  • 工事が中断され、別業者に依頼し直すことに

などの被害やトラブルにあうことがあります。

安い解体業者を選ぶと時に深刻なトラブルに出会ってしまう理由はこちら

解体工事の不法投棄における施主への影響

施主が罰金を払うのは、業者に不法投棄を指示した場合のみです。通常は解体業者が責任を負います。

ただし、施主も関係者として警察の事情聴取や現場での実況見聞を受ける可能性があります。近所での肩身の狭さや、テレビ取材による周辺映像の放送など、心理的ダメージは大きくなります。

私たちが日頃お客様からお聞きする「こんな業者に注意して!」という声を踏まえ、安心して任せられる業者を見つける方法をお伝えします。

解体工事の基礎知識

ここでは解体工事の基礎知識をまとめます。

解体工事ってどんな流れで進むの?

全体の流れ(約1~3ヶ月)

段階期間主な作業内容
準備期間2-4週間業者選び、見積もり、契約
工事前準備1-2週間申請手続き、近隣挨拶、残置物処理
解体工事1-3週間実際の解体作業
完了手続き1週間整地、書類手続き、滅失登記

1、解体費用の相場を正しく理解しよう

構造別の解体費用目安

構造費用相場30坪の場合特徴
木造住宅3~5万円90~150万円最も一般的
鉄骨造4~6万円120~180万円解体に時間がかかる
RC造6~8万円180~240万円特殊な機械が必要

※地域によって異なります。

費用に含まれる項目(代表的なもの)

  • 解体工事費
  • 廃材処理費
  • 重機回送費
  • 整地費
  • 各種申請費用など

追加費用が発生しやすい項目

  • 地中埋設物の撤去
  • アスベスト除去工事
  • 残置物の処理
  • 特殊な立地条件への対応

※これ以外にも追加費用が発生する場合があります。

2、解体工事前の準備作業

ここでは、解体工事前におこなう準備作業をまとめてみます。

解体前に施主がやるべき5つのこと

1. 残置物の処理

自分で処理すべきもの

  • 家具・家電
  • 衣類・本などの日用品
  • 思い出の品々
  • 貴重品・重要書類

業者に任せた方がよいもの

  • エアコンの取り外し
  • 大型家電(冷蔵庫・洗濯機)
  • 危険物(灯油・ガスボンベ)

塩田からのアドバイス

「残置物は自分で処理した方が断然お得です。業者に頼むと、処理費用が2-3倍になることも。時間に余裕を持って少しずつ片付けていきましょう。」

2. ライフライン(電気・ガス・水道)の手続き

手続きの順番

  1. 電気 → 工事前に停止
  2. ガス →工事前に 停止
  3. 水道 → 工事完了まで継続(散水で使用)
  4. インターネット・電話 → 工事前に停止

3. 重要書類の整理

必要な書類

  • 建物の登記簿謄本
  • 固定資産税納税通知書
  • 建築確認通知書(あれば)
  • 土地の測量図
  • 隣地との境界確認書

4. 近隣への事前相談

工事が始まる前に、お隣さんに一言相談しておくと安心です。 「来月から解体工事を予定しているので、ご迷惑をおかけします」程度で十分です。

5. 解体後の土地利用の計画を検討する

  • 新築予定の場合:建築会社との打ち合わせ
  • 売却予定の場合:不動産会社との相談
  • 駐車場利用の場合:舗装工事の検討

季節別・地域別の注意点

春(3-5月):解体工事のベストシーズン

  • 気候が安定している
  • 需要が高く、早めの予約が必要

夏(6-8月):熱中症対策が必要

  • 作業員の安全管理
  • 散水の重要性が増す

秋(9-11月):台風シーズンの注意

  • 天候による工期の遅れが予想される
  • 足場の安全対策

冬(12-2月):積雪地域は要注意

  • 関西でも山間部は注意
  • 年末年始は工事ストップ

3、信頼できる解体業者選びの7つの手順

ここでは、信頼できる解体業者選びの手順をご紹介します。

手順1:業者の探し方を決める

方法1:地元密着型の解体業者を探す(おすすめ度:★★★★★)

メリット

  • 地域の条例に詳しい
  • アフターフォローが期待できる
  • 中間マージンがかからない
  • 何かあったときにすぐ対応してもらえる

探し方

  • 「地域名 + 解体業者」でGoogle検索
  • 地域の建設業協会に問い合わせ
  • 地元の不動産会社に相談

方法2:YouTubeで業者をチェック(おすすめ度:★★★★☆)

最近は解体業者もYouTubeで情報発信しています。

  • 実際の工事の様子が見える
  • 代表者の人柄がわかる
  • 会社の雰囲気を事前に確認できる

方法3:一括見積もりサイト(おすすめ度:★☆☆☆)

メリット

  • 複数業者を効率よく比較できる

デメリット

  • 営業電話が多い場合がある
  • 小さな優良業者が含まれない場合も
  • トラブルがあっても一括見積もりサイトは対応してくれないことも(解体業者と直接やり取りする)

方法4:知人・友人の紹介(おすすめ度:★★★☆)

実体験に基づく情報なので信頼度があります。

手順2:初回の問い合わせで業者を絞る

問い合わせ時にチェックすべきポイント

電話対応の質

  • 受付の丁寧さ
  • 質問への的確な回答
  • 折り返し連絡の速さ

基本情報の確認

  • 建設業許可または解体工事業登録の有無
  • 対応エリア
  • 大まかな費用感

初回問い合わせで聞くべき質問

  1. 「弊社のこのあたりでの施工実績はありますか?」
  2. 「おおよその費用感を教えていただけますか?」
  3. 「見積もりは無料でしょうか?」
  4. 「現地調査はいつ頃可能ですか?」

手順3:見積もり依頼

見積もり依頼時に伝える情報(できるかぎりでよい)

ほとんどの場合、解体業者さんが調べてくれることが多いです。

見積り依頼の文章ってどんな文章を書いたらいいのか?は、見積り依頼がラクになる文章テンプレートを参考になさってください。

建物情報

  • 構造(木造・鉄骨・RC造)
  • 延床面積(坪数)
  • 築年数
  • 階数

立地情報

  • 道路幅
  • 隣家との距離
  • 高低差
  • 電線の状況

希望条件

  • 解体希望時期(希望時期ははっきり伝えましょう)
  • 整地のレベル
  • 残置物処理の有無
  • 付帯工事(庭木・ブロック塀等)

手順4:現地調査での業者評価

現地における見積り調査のやり方で解体業者がどれだけやる気なのか?技術や知識や考え方はどうなのか?ある程度判断できると思います。

何も測らず、帰っていった解体業者は、ほとんどの場合、坪単価などから大まかに計算して見積りを送ってきます。そうなると、あとで送ってきた見積りの数字も不安です。

追加料金がかかったり、高めの金額で計算して見積りを作っていたりします。

現地調査で確認すべき項目

技術面の確認

  • 解体方法の具体的な説明
  • 安全対策の内容
  • 工期の根拠

対応力の確認

  • 質問への回答の的確さ
  • 近隣への配慮についての説明
  • トラブル時の対応方針

人柄の確認

  • 説明のわかりやすさ
  • 服装・言葉遣いの丁寧さ
  • 時間の約束を守るか

手順5:見積書をくわしく比較

良い見積書の条件

項目別の詳細記載

  • 仮設工事費
  • 解体工事費
  • 廃材処理費
  • 重機費用
  • 諸経費

追加費用の条件明示

  • 地中埋設物発見時
  • アスベスト含有判明時
  • 想定外の残置物処理

工期の明確化

  • 工事開始日
  • 各工程の期間
  • 完了予定日

危険な見積書の特徴

  • 「解体工事一式」の大雑把な記載
  • 極端に安い(相場の70%以下)
  • 追加費用の説明がない

手順6:業者の信頼性の確認

確認事項

1. 許可・登録の確認

  • 建設業許可証
  • 解体工事業登録
  • 産業廃棄物収集運搬許可

2. 保険の確認

  • 損害保険(賠償責任保険)
  • 労災保険

3. 実績の確認

  • 同規模の工事実績
  • 近隣地域での実績
  • 公共工事の受注実績(公共工事の入札がある業者は信頼性が高いです)

4. 口コミ・評判の確認

  • Googleビジネスプロフィールのレビュー
  • 行政処分歴の有無

手順7:契約書の内容確認と契約を結ぶ

契約書に必須の記載事項

工事内容

  • 解体する範囲の詳細
  • 廃材処理の方法
  • 付帯工事の内容

費用関連

  • 工事代金の総額
  • 支払い条件とタイミング
  • 追加費用が発生する条件と単価

工期と責任

  • 工事開始日と完了予定日
  • 遅延時の対応
  • 事故・トラブル時の責任分担
  • 近隣への損害時の対応
  • 不具合時の対応

トラブルをさける解体業者選びはこちら

4,費用を安く抑える6つの方法

ここでは、解体費用をできるだけ安く抑える方法をまとめてみました。

1. 残置物は可能な限り自分で処理

節約効果:10-50万円

業者に残置物処理を依頼すると、通常の処分費用の数倍かかります。

自分で処理できるもの

  • 衣類・本:古着回収・古本買取
  • 家具:リサイクルショップ・フリマアプリ
  • 家電:家電リサイクル法に基づく処分

業者に任せるべきもの

  • エアコン(配管工事が必要)
  • 危険物(灯油・薬品等)
  • 重量物(ピアノ・金庫等)

2. 複数業者の見積もり比較

節約効果:10-30万円

同じ条件でも業者により価格差が10-30%出ることがあります。

効果的な比較方法

  • 最低3社から見積もり取得
  • 条件を統一して比較
  • 安すぎる業者は要注意(トラブルが起こる可能性あります)

3. 解体時期の調整

節約効果:5-15万円

安い時期

  • 梅雨時期(6-7月)
  • 年末年始明け(1-2月)
  • 平日開始

高い時期

  • 春の建築ラッシュ(3-5月)
  • 秋の建築シーズン(9-11月)
  • 年末(12月)

4. 付帯工事の見直し

節約効果:5-20万円

自分でできる作業

  • 庭木の剪定・伐採
  • 小さなブロック塀の撤去
  • 物置の解体

業者に依頼すべき作業

  • 大きな庭木の伐採
  • コンクリート構造物の撤去
  • 地中埋設物の処理

5. 補助金・助成金の活用

節約効果:10-100万円

多くの自治体で解体費用の補助制度があります。

主な補助制度:

  • 老朽危険家屋除却費補助
  • 空家等対策推進事業
  • 住宅・建築物安全ストック形成事業

6. 解体後の土地活用まで考慮

節約効果:間接的に大きな効果

  • 売却予定:測量・境界確定も同時発注
  • 新築予定:建築会社との連携
  • 駐車場化:整地レベルの調整

解体費用を節約する方法はさまざまですが、節約しすぎるとトラブルが起こってしまう場合があります。節約のしすぎには注意しましょう。

5、近隣トラブルを防ぐ方法

ここでは、近隣トラブルを防ぐ方法をまとめてみます。

近隣トラブルを防ぐ5つの工夫はこちら

事前挨拶の具体的な方法

挨拶に行くべき範囲

  • 両隣の家
  • 向かいの3軒
  • 裏の3軒
  • 道路が狭い場合はその先の家々も

挨拶のタイミング

  • 工事開始の1週間前
  • 平日の夕方(17-19時)または土日の日中
  • 不在の場合は挨拶状をポストへ

挨拶で伝えるべき内容

基本情報

  • 工事期間(開始日・終了予定日)
  • 工事時間(通常8:00-17:00)
  • 工事内容(解体工事)

配慮事項

  • 騒音・振動への配慮
  • 粉塵対策の実施
  • 工事車両の駐車場所

連絡先

  • 施主の連絡先
  • 解体業者の連絡先
  • 緊急時の対応方法

工事中のトラブル対応

よくあるクレームと対応

騒音について

  • 「朝早くから音がうるさい」 → 工事時間の説明と謝罪、必要に応じて開始時刻の調整

粉塵について

  • 「洗濯物に埃がつく」 → 散水頻度の増加、風向きに応じた作業調整

振動について

  • 「家が揺れて不安」 → 事前の家屋調査の実施、振動測定器の活用

駐車について

  • 「工事車両が邪魔」 → 駐車場所の再確認、時間調整

トラブル予防のための業者選び

近隣対策に強い業者の特徴

  • 挨拶まわりを業者も同行してくれる
  • 防音・防塵対策が充実している
  • クレーム対応のマニュアルがある
  • 近隣での施工実績が豊富

建物滅失登記の手続き

手続きの期限

解体工事完了から1ヶ月以内(法的義務)

必要書類

  • 建物滅失登記申請書
  • 取毀証明書
  • 解体業者の印鑑証明書
  • 解体業者の資格証明書
  • 申請人の住民票

手続きの方法

  • 自分で法務局に申請(費用:0円)
  • 土地家屋調査士に依頼(費用:5-8万円)

注意点

  • 期限を過ぎると10万円以下の過料
  • 固定資産税の減額に影響
  • 新築時の建築確認に必要

建物を解体したら建物滅失登記の申請はこちら。

安心できる解体業者を選ぶための最重要ポイント

解体工事は「人と人との信頼関係」が最も大切です。

絶対に外せない5つのポイント

1. 顔の見える業者を選ぶ

  • 代表者が直接対応してくれる
  • 地元での実績がある
  • YouTubeやSNSで情報発信している

2. 法令遵守の姿勢

  • 必要な許可をすべて取得している
  • 適切な保険に加入している
  • マニフェストを確実に発行する

3. 透明性の高い見積もり

  • 項目別の詳細な内訳
  • 追加費用の条件が明確
  • 質問にすぐ答えてくれる

4. 近隣への細やかな配慮

  • 事前挨拶を丁寧に行う
  • 適切な防音・防塵対策
  • クレーム対応のマニュアルがある

5. アフターフォローの充実

  • 工事完了後も責任を持って対応
  • 必要書類の確実な発行
  • 保証内容が明確

各エリアごとの解体業者の選び方

大阪の空き家の解体業者の選び方

堺の解体業者の選び方

岸和田で信頼できる解体業者の選び方

高石の解体業者の選び方

よくあるご質問

Q. 一般の人でも直接解体業者に依頼できますか?

A. はい、もちろんです!当社でも工事の半分は一般のお客様からの直接のご依頼です。中間マージンが発生しないので費用も抑えられ、直接やりとりできるので安心です。

Q. 見積もり後にしつこく営業されませんか?

A. しつこい営業は一切いたしません。お客様のペースに合わせてご検討いただけます。長期間ご連絡がない場合も、確認のお電話を1度させていただく程度です。

Q. 解体工事はどのくらいの期間がかかりますか?

A. 一般的な住宅で約2週間〜1ヶ月が目安です。立地条件や建物の構造により変わりますので、詳しくはご相談ください。

Q. 補助金は必ず受けられますか?

A. 自治体により条件が異なり、予算に限りがあるため、必ずとは言えません。しかし、多くのお客様が活用されていますので、まずはお住まいの自治体にご相談することをお勧めします。

Q. 近隣トラブルが心配です

A. 事前の挨拶まわりと適切な工事管理で、トラブルは十分に防げます。万が一問題が発生した場合も、迅速に対応させていただきますのでご安心ください。

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