
「見積もりどおりに終わると思っていたのに…」
解体工事が始まってから、思わぬ追加費用が発生してしまうことがあります。
その代表例が、「地中埋設物(ちちゅうまいせつぶつ)」です。
地中埋設物とは、建物の基礎や地面の下に埋まっている、コンクリートのがれき、古い浄化槽、石、金属、その他の廃材などのこと。
これらは工事前の見積もりでは見えないため、発見された時点で撤去費用が追加されることになります。
実は、こうした地中埋設物の発生は、解体工事全体の約2割の現場で起きているとも言われています。
珍しい話ではありませんが、事前に知らないと、「えっ!?こんなにかかるの?」とびっくりしてしまうことも…。
今回は、
- 地中埋設物ってそもそも何?
- なぜ埋まっているの?
- 発見されたらどうするの?
- そして実際、いくらくらいかかるの?
という疑問を、分かりやすく解説していきます。
これから解体や土地の売却・建築を考えている方は、トラブルを防ぐための予備知識として、ぜひ読んでみてください!
地中埋設物とは?なぜ埋まっているの?

地中埋設物(ちちゅうまいせつぶつ)とは、建物の基礎や地面の下に埋まっている人工物や廃材のことを指します。
もともと意図的に埋められたものや、工事の際にそのまま放置されたものがほとんどで、普段は地表から見えないため、解体工事や造成工事の途中で初めて発見されることが多いのが特徴です。

なぜ埋まっているの?

そもそも、なぜそんなものが地面の中に埋まっているのか?
その理由の多くは、人為的なものです。
考えられるケース
- 以前の住人や工事業者が意図的に埋めた
- 災害や戦時中の跡地として利用された
- 処分費をかけたくなくて、その場に埋めた
- 盛土の際、がれきも一緒に混ぜて埋めた
- 不法投棄された土地を、知らずに購入していた
いずれも、意図的または安易な判断によって埋められたものであり、放っておくと問題が起こるリスクが高いのです。
地中埋設物を撤去する理由とは?

「見えないから、そのままでもいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、それでは大きなトラブルの原因になります。
撤去すべき理由

- 土地の売買時に“瑕疵(かし)物件”として扱われる → 契約解除・損害賠償などのリスクあり
- 新築の建築時、基礎工事ができない → 建物が建てられない
- 違法状態(産業廃棄物の埋設)になってしまう
- 土壌汚染の原因になる可能性
- 心理的ストレスが残る → 住んでいても「何が埋まっているんだろう…」という不安




地中埋設物の撤去費用はどのくらい?

埋まっているものの種類や量によって費用は大きく変動します。
たとえば、こんなケース
- 埋設物の種類:コンクリートがら・ガラミンチ(細かく砕けた建材)
- 処分費用:1立方メートルあたり約2万円
- 3トンダンプで6台分(約18立方メートル)
処分費用だけで 約36万円(税別)
作業にかかる手間と費用
- 解体作業員3人×2万円=6万円
- 重機使用=1.8万円
- 3トンダンプ(2台)×1.2万円=2.4万円
➡ 作業費 合計:10.2万円
合計費用:46.2万円(税別)
これが一日で済んだ場合の費用感です。
もし量が倍なら、費用も倍。場合によっては数十万円〜100万円を超えることもあります。
他に解体費用が高くなる要素
地中埋設物以外にも、解体費用が高くなる原因はいくつか存在します。
このように、建物の状態や立地条件によって、見積もりに大きな違いが出ることがあります。
不安な点は早めに業者に相談し、しっかりと現地調査をしてもらうことが、最適な費用を出すコツです。
安い解体業者を選ぶと、トラブルになる可能性が!
解体業者って、つい「一番安いところでいいかな」と思ってしまいがちですよね。
しかし、極端に安い解体業者を選ぶと、後々大きなトラブルにつながる危険性があります。
よくあるトラブル例
- 途中で追加費用を次々と請求される
- 産業廃棄物を不法投棄してしまう
- 近隣への配慮がなく、苦情・クレームが発生する
- 契約内容と違う工事をされる
- 施工ミスによる事故や建物の損傷
特に注意したいのは、最初の見積もりが異常に安い場合。
これは「後から追加費用を上乗せするつもり」で安く見せているケースも少なくありません。
また、適切な処分をせずに不法投棄をすると、最終的な責任は土地の所有者側(=依頼者側)に問われることもあり、非常にリスクが高いのです。
安い解体業者を選ぶと、起こるトラブルについて、下のURLで詳しく紹介しています。
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トラブルを防ぐために大切なこと
埋設物が出てきた際の費用は、工事を始めてからでないと分からない場合がほとんどです。
そのため、お施主様と業者側の間で、追加費用の説明が不十分だった場合にトラブルに発展しやすくなります。
だからこそ、最初から誠実に説明してくれる「きちんとした解体業者」を選ぶことが大切です。
また、解体業者に依頼する前に、確認しておきたいことがあります。下のURLでは、それらについて詳しく説明しています。
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まとめ

地中埋設物は、解体工事を行う現場の約2割程度の確率で見つかる可能性があります。
もし埋設物がそのまま残っていると、土地の売却や新築工事に大きな支障をきたすことになります。
撤去する場合には、処分費や作業費を含めて数十万円規模の追加費用が発生するケースもあり、思わぬ出費となることも珍しくありません。
だからこそ、信頼できる解体業者を選び、事前にリスクをしっかり説明してもらうことがトラブル防止のカギになります。
見えないからこそ、事前に知っておくことが大切
地中埋設物は、解体工事における“見えないリスク”の代表例です。
見積もりには含まれていないことが多く、いざ発見されると、数十万円規模の追加費用がかかることも珍しくありません。
でもご安心ください。
事前に知っておけば、慌てず冷静に対応できます。
解体現場では、誰も悪くないのにトラブルになってしまうことがあります。
事実をしっかり共有し、費用や対応について丁寧に話し合える業者を選ぶことが一番の安心材料です。
何か気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください!